【スカイチ怪談】黒い人影のひそむ家

2022/05/20

小金井編

幼稚園の時住んでいた小金井市の家には黒い人影がすんでいた。
休日の早朝に早起きをしてダイニングテーブルでテレビを見ていると出てくる。
左手の流しからぬーっとでてきて、ダイニングテーブルの周りをまわり、右側の食器棚に消えていく。
その決まったコースを、次から次へと流しから湧き出たたくさんの黒い人影が列をなして進む。
小さく前ならえをして両足を揃えてそのままススススス~と進んでいく。
私はそれを眺めながら、「この黒い人影におぶさっていけば自分も食器棚にス~っと入れるんじゃないだろうか?」とか、そんなことを考えていた。

幼稚園生の頃の話なので、自分でも半信半疑だったのだが、成長してからこの話を母にしたところ、確かにあの家には黒い人影がいたという。
母の場合は、流しに立つと、足元に膝を抱えてうずくまる黒い人影がいて気味が悪かったらしい。

父もその話に交じりたかったのか、「俺はあの家で冷蔵庫の上に座るばあさんを見たぞ」と言っていたが、たぶんそれは嘘である。百歩譲ってばあさんを見たとして、泥酔して帰ってきた時にあらわれたであろう幻影である。

そんな変わった思い出の家のあたりに、先日たまたま行く機会があった。
実に40年ぶりである。
いちおう東京都内の住宅街である。当時住んでいた時点でも新しいとはいいがたかった平屋である。
取り壊されてアパートだのマンションだのになっていそうなものなのに、その家はまだ当時のまま建っていた。同じようなつくりの家が周りに何軒かあったはずだが、その家と隣の家の2軒だけが残っていた。現在も居住者がいるようで、外壁や屋根は塗り替えられ、生け垣の一部は取り壊され、庭は駐車スペースになっていた。

あまりにも驚いたので、小綺麗に住まれたよその誰かの家の前でつい記念写真を撮ってしまった。
もしかしたら、あの黒い影が、いまだに家を守り続けているのかもしれないとふと思った。
お化けのいる家は長持ちするのだとしたら、ちょっと気味が悪くて煩わしいけれど、そう悪くもないのかもしれない・・・いや、やっぱり嫌かな・・・。

※上の写真は黒い人影の潜む家の近所にある学芸大のケヤキです。なんだか不気味な感じに撮れましたので使ってみました。


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<SU>この世界におばけや妖怪の類がいようがいまいが、私としてはどちらでも構わないんですが・・。
たまに出会う不可解な出来事を今後も【スカイチ怪談】として時々ご紹介しようかなと思います。

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